お知らせ

農業のことを知って、大事3つの「食べよう」を心がけよう!


2021/04/04

食育

皆さん、こんにちは!

3月は三寒四温を繰り返し、4月ようやく春を迎えました。先日は久しぶりに家の近くの川沿いを散歩しました。しばらく歩いていると、数本の桜の木に出会いました。

私は2年前の春をミャンマー・ヤンゴンで迎えました。あの頃のミャンマーは今よりも穏やかで、人々はパゴダ(寺院)で平和を祈り、生活のために必死に働いていたように思います。それが今や、戦場と化しています。私は日本に流れてくる報道を観る度に心を痛めています。この桜の木をみながら、毎日平和に穏やかに暮らせていることに感謝するとともに、ミャンマーの友人たちの幸せな生活が一刻も早く戻ってくることを祈りました。

さて子どもたちが春休みを迎えた3月は、こども食育イベントを開催しました!【松南志塾School こども食育イベント☆オンライン開催☆】 〜野菜トラック販売屋さんの仕事をのぞいてみよう!!~

今回はRAFOの深野さんと泉州の農家さん、寺田さんにご出演いただきました。お二人ともお忙しい中ありがとうございました!!RAFOさんのInstagram・・・https://www.instagram.com/rafo_0725/

 

RAFOの深野さんは泉州地域で生産された野菜の中でも、新鮮で美味しいのに見た目が悪いからという理由で出荷ができない野菜(いわゆる規格外野菜)を仕入れて、その日のうちに直接、消費者のもとに届けています。

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当サイトが農林水産省のデータから算出したデータでは、200万トン~250万トン、割合としては総生産数の19%~25%前後が規格外野菜の廃棄量と推察されます。 参照:山梨ガイド『規格外野菜とは?割合・廃棄量から安く売っている場所まで徹底解説』より。https://yamanashi-guide.com/kikakugai-yasai/

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SDGsにも掲げられているフードロスの問題。日本だけでもこれだけ多くの野菜が廃棄されてしまっているのですね。

一方で、寺田さんは深野さんの幼馴染。聞くところによるともともと医療関係のお仕事をされていたが、深野さんの活動に感化され、農業の道を志したとのこと。穏やかそうに見えて熱い方です。

 

衝撃的な写真や映像を観ました。例えばこれです。

これらは全部廃棄される予定だったキャベツ(貝塚市産)です。サイズが大きくなりすぎたから、という理由でした。写真からだとサイズ感がわからないため、至って普通のキャベツのように見えます。廃棄される理由は他にも、病気になってしまったり、重さ、色などがあります。味は全く変わりません。

花を咲かせているのは全て白菜です。サイズ感の問題や上手く葉がつかなかったり、職員の手が回らず回収できなかった白菜。これらも全て廃棄します。

これは野菜の廃棄場になります。いろんな野菜が埋もれてしまうほど捨てられています。寺田さんはここに何度も野菜を捨てに来ているとのことです。この作業も大変らしい・・・「捨てるために作ったのかな・・・」と、毎回やるせない気持ちになると寺田さんはおっしゃっていました。野菜を捨てていない農家さんはいないほど、ほとんどの方が処分しています。

 

次は深野さんから物流の仕組みをわかりやすく教えてもらいました。

生産されてから消費者の手元に届くまでには、実は4日〜1週間かかるのです。それに対して、深野さんがやっているのは、生産者と消費者を直接繋げる取り組みになります。新鮮なものを、新鮮なうちに消費者に届けたいという強い想いを感じます。消費者にとっては、見た目やサイズ感よりも、新鮮なものを食べられることに喜ぶ方が多いようです。

 

続いてインタビューTIMEに移ります。

今回もライト級の質問からヘビー級の質問まで幅広い質問が子どもたちから出てきました。時折、深野さんと寺田さんが答えに詰まっている様子も。

 

Q:好きな野菜はなんですか?

深野さん:野菜はなんでも食べるけど、旬の野菜は特に美味しい。またここでしか採れない野菜だから、泉州で採れた水なすが好きです。

 

Q:なぜ農家を仕事をしたのですか?

深野さん:厳密にいうと僕自身は農家さんから野菜を仕入れて販売する仕事をしています。なぜやっているかというと、2年前の台風21号の時に農家さんも多大な被害を受けて、農業をやめる方をたくさん見てきた。何かしら農家さんのためにできることはないかと思ってこの仕事をはじめました。

寺田さん:前職は看護師でした。転職のタイミングで深野に農業に誘われ、農業の道を志しました。

 

Q:一番大変なことは?

深野さん:外で販売しているので雨の日は大変です。援農(農家さんのお手伝い)もしているので力仕事は大変です。

寺田さん:雨の日は大変です。天候に仕事左右されるのは大変だなと思います。

 

Q:今までで一番嬉しかったことは?

深野さん:野菜を売っていて嬉しかったことは、お客さんに大阪産の野菜を知ってもらえることです。

寺田さん:土づくりから水やり、収穫まで全部自分の力でやれたことです。自分の畑で初めて植えたジャガイモから芽が出た瞬間はとても嬉しかったです。前に進んでいるなという実感が格別。

 

Q:どうやって土ができていますか?

寺田さん:野菜が育ちやすい土を作るには、水を含めやすい、水が溜まりやすい、微生物がいたり、酸性アルカリ性のバランスなどが大切です。僕たち農家はそういった柔らかい土を作るために肥料を撒いたりしています。

 

最後に深野さんから大事なメッセージをいただきました。

 

「大阪府で去年1年間で採れるキャベツの量と同じくらいの量が日本全国で捨てられています。大体50万〜60万トン。たまたま適切な時期に収穫できなかったこうした「迷子野菜」を、少しでも減らせるように、新鮮で、近くで、しかも旬な野菜をみんなに選んで食べて欲しいです。」

 

大事な3つ「食べよう」を心がけていきたいですね。

①新鮮な野菜を食べよう

②旬な野菜を食べよう

→(トマト出てきたら、もうすぐ夏やな。ブロッコリー出てきたから、そろそろ寒くなってくるかな)

③地元の野菜を食べよう

 

最後はみんな笑顔に集合写真をパシャり。今回も皆さんのお陰で楽しい回にすることができました!ありがとうございました。次回は5月です。和歌山県のちょっと変わった梅農家さんに中継・インタビューしてまいります。お楽しみに!

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