お知らせ

「東洋哲学で人間力を磨き高める」第9回 松南志塾_綜學勉強会を開催しました!


2021/12/27

本学勉強

こんにちは、松南志塾の豊嶋です!

 

松南志塾のOB・OGである豊嶋(インターン7期)と松葉(インターン11期)で、「綜學勉強会」を学生や20代の方向けに、月に1回のペースで開催しております。

 

この勉強会の開催の背景・目的として、現在私と松葉が綜學院(東京・京都)で月に1回林英臣先生のもとで、松南志塾の原点でもある「綜學」を自主的に学んでいるのですが、そこでの学びや、自分たちが得た気づき等を、学生や20代の若い世代の方々に対して自分のことばでお伝えし、一緒に未来や社会を良くするために切磋琢磨し合いたい!!という思いからです。

 

そして12月26日(日)に第9回目を開催しました。今回は社会人5名の方にお越しいただきまして、主催者含めて7名で開催することができました。お越しいただきました皆さま有難うございました!!

 

今回は、東洋思想についてお話させて頂きました。クリスマスの余韻を忘れて、東洋思想をお話させて頂きました(笑)

 

綜學は、知情意の3本柱で構成されておりますが、今回は最後の柱となる「意」の学問になります。

「意」の学問とは、東洋思想や武士道精神といった内容でして、しっかりと学び続けていくことで、自分の人間力を磨き高めたり、志を定めることができます。

 

 

まず初めに東洋思想の中でも、中国思想とインド思想の違いについて述べさせていただきました。

 

古代の中国では、黄河、揚子江といった大河の治水工事が政治的な課題になっておりました。大規模な治水工事を進めていくためには、数多くの人民の力が必要となります。その人民から支持されて纏めていくためにはリーダーには、リーダーとしての徳であったり器が必要になってきます。

 

ですので、中国思想は、世の中を治めていくためにも人間力を磨き高めるための思想・哲学が発達してきており、そのような意味で非常に現実的・政治的な特徴を持っています。

 

一方、インド思想ですが、インドは土地柄非常に暑く(暑くない地域もあるかもですが笑)、現世を生きることは当時非常に苦行でした。ですので、現世ではなく来世に期待するような超越的な思想が生まれました。現世で修業をするのは、来世に良い世界で生まれるためなんですね。

  

このような背景から、中国思想は現実的、インド思想は超越的な特徴があります。

 

古来の先人・偉人たちは、インド思想よりも中国思想を多く取り入れてきていますが、この現実的な思想の方がフィットしたのかもしれませんね。

 

今回は、人間力を磨き高めるために非常に有用となる、この中国思想を中心に取り上げました。

 

林先生曰く中国思想には特徴が以下のように7つほどあるとのことです。

 

①現実的・政治的・経世的

②自己確立から始める

③天(自己を超越したもの)の意識が強い

④山の思想と谷の思想がある

⑤多面的な人間観

⑥兵法の発達

⑦根底に循環の思想

 

今回は、それぞれを紹介させて頂きながら、そこから実践に生かすべきポイントについたもお話させて頂きました。

 

ここではすべての内容の説明は割愛しますが、例えば②自己確立から始めるについては、【修身斉家治国平天下】という言葉をお話させて頂きました。

 

こちらは儒学の基本となる四書(論語、孟子、大学、中庸)の内、大学に記載されておりますが、まずは社会をより良くする前に、自分の身を修めなさい、つまり人間的な成長や自己確立から始めなさいという内容になっています。

 

確かに、社会を良くする、世界を平和にするという壮大なテーマを成し遂げるためには、数多くの方からのサポートが必要になります。自分が志を持って社会貢献しようと思っても、人の手助けや、仲間との協力がないと成し遂げられませんよね。

 

ですので、まずは周りの方の信頼や尊敬を得られるように、自分の人間力を磨き、そして組織・コミュニティの最小単位である家族を睦まじくさせ、そうしてようやく国家や社会という大きな所を治めていくことができるというわけなんです。

 

非常に現実的な内容で、中国思想というものを端的に表している内容かなと個人的には感じています。

  

なお、この【修身斉家治国平天下】が書かれている大学という本は、あの二宮尊徳(金次郎)翁も、熱心に愛読されていたようです。我々の偉大な先人・リーダーは、このような内容に感ずるところがあったんですね。

 

中国思想を含む、偉大な哲学というものは、古今東西に関わらず、色あせることなく残り続けるものだと感じています。自分も、改めてこのような大切な哲学をもっともっと深めながら、自分の人間力を磨き高めないといけないなと感じました。

 

参加者の方からは、

 

『中国思想の7つの特徴を実践できると、人としての成長や器の変化、志の立て方を決めるといったことができる様になるのではないかと感じました』

 

というようなコメントを頂きました。この勉強会を通じて、参加者の方の人生が実り多きものとなるための気づきが1つでもありましたら非常に嬉しく思います。

 

自分は、「志のある人を増やす」ということを志として、林先生から学んだ事を自分の言葉でお伝えさせて頂くために、綜學勉強会を引き続き開催して参ります!!!!

 

次回は1月29日(日)10時~11時30分で開催し、引き続き東洋思想についてお話させて頂きます。日本の武士が傾倒した中国発祥の陽明学や、武士を数多く輩出した佐藤一斎先生の言志四録の内容を取り上げます。

 

魂に火をつけるには、うってつけの内容ですので、『何か一歩踏み出す行動ができない』というような方、ぜひご参加ください。

 

少しお知らせですが、従来は勉強会の時間を、1時間ポッキリとしていましたが、学んだ内容をもっとディスカッションを通じて深めたいとの声が多数ありましたので、今後は最初の1時間はインプットの時間として、残りの30分間で学んだ内容をディスカッションを通じて深めるようにしたいと思います。

 

綜學は生きていく上で、自分の軸となる大切な学びだと思いますので、学生(高校生・大学生)や、20代の方はご自由にご参加下さい。また、周りの方で興味関心がありそうな方がいらっしゃいましたら、ぜひお声がけ頂けますと幸いです。

 

我々もまだまだ勉強の途中で未熟者ですので、引き続き真摯に綜學を学び、自分の人間力を磨きながら、少しでも自分の言葉で人に伝えられるように精進して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします!

 

以上です。(^^♪

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