第6回「鎌倉オンライン勉強会(木鶏会)」に参加しました!
2020/11/19
本学勉強
こんにちは、松南志塾の豊嶋です!(^^)/
11月8日(日)に第6回目の開催となりました「鎌倉オンライン勉強会(木鶏会)」に参加しました。
以前のブログでお伝えしました通り、合計2時間の2部構成となっております。
一部は、木鶏会(もっけいかい)です。
古今東西、各界一流の方々の生きた体験談が綴られた人間力を高める月刊誌『致知』を読んでの感想文を発表し、美点凝視・素心の2点を意識してフィードバックを行う人間学の勉強会です。
自分は致知の10月号の中にあります、「眼前の破局は天の啓示であり、天訓である-松下幸之助に学ぶ危機の乗り越え方-」という記事を読んでの感想文を発表しました。
以下拙い文章でお恥ずかしいですが、自分の感想文を共有します。
松下幸之助にまなぶ危機の乗り越え方を読みました。
松下幸之助翁が、松下電器の新入社員に対して、『知識は人間の2割。残りの8割は人間性である。そういうものが全然教育されていない』と語っていたようです。
それは、近代から現在に至る日本の問題の本質をとらえているように感じました。
松下翁は、大阪の船場の地で幼少のころから丁稚奉公をはじめ、そこで数多くの困難に直面することで、人間として生きていく上での知恵を得られ、また人間性を成長させられたようです。
ご自身の体験から発せられる言葉に重みを感じました。
確かに、現在の日本は知識偏重になっていると自分自身は危惧しています。まさに本学つまり人間学ではなく、末学つまり事務学が中心となっている、本末転倒の教育システムや社会システムに課題があるように感じます。
かくいう私も大学卒業頃まではいい学歴、いい会社が全てであり、そこにこそ人の幸せがあると当然のように思っていましたが、今はそうではないとはっきりと言えます。
江戸時代には、中江藤樹先生に始まり、佐藤一斎先生、さらには吉田松陰先生により、志士を育てる人物教育、つまり大人(たいじん)教育が盛んに行われており、その志士たちにより近代日本の建国が興されました。
しかし、その後大正期には既にそのような人物教育が廃れはじめ、そのまま現代に至っています。松下幸之助翁や、おそらく過去の先人が危惧された人物教育の欠如が日本の課題であり、その意味において、木鶏会を通じて過去や現在の偉人に学び、仲間と切磋琢磨できる環境は重要だと改めて感じました。
そのような環境に感謝しながら、自己成長に励み、社会に還元できるような、感謝報恩の人物にならねばならないと改めて感じました。
この内容を受けて、グループの他の参加者3名から美点凝視(発表内容や、その人自身等、良かった点のみに着目する)で様々なフィードバックを頂きました。
他の参加者の方の発表を受けて自分も美点凝視でフィードバックを行いました。この美点凝視が実は結構難しくて奥が深い!
昔から日本の教育では、「人の長所を見て伸ばす」よりも、「人の短所を見て直す」教育が多いからなのかもしれません。
でも、『人の美点に注目しよう!!』と意識を集中させると、結構長所って大なり小なり沢山出てきます。
この美点凝視を通じて自分の人間力が磨かれているなあと実感しました。
次に2部は、NPO法人全国てらこやネットワーク理事長をされております、上江洲愼(うえず しん)さんのお話を伺いました。
http://terakoya-network.com/feature/
テーマは、「鎌倉発!地域総がかりの現代版てらこや」でした。現在、地域の子どもたちとどの様に関わられているのか、どの様な取り組みをされているのか、お話を伺いました。
お話を内容の中でのポイントを共有したいと思います。
・慈愛に満ちた人を増やし、慈愛に満ちた町をつくって、そこで子どもが育つようにしたい。人と、自然と、歴史と文化の繋がりを感じて、子ども達の人生の1ページを作っていきたい。
・てらこや設立の背景は、不登校・引きこもりの未然予防であった。学校教育を大きく民間で変革することは難しい。家庭教育も難しい。一方、地域教育であれば可能と考えた。(江戸時代のてらこやを参考に)
・教育理念は、『感動体験』、『よき人との出会い』、『複眼の教育』。感動体験が人格を作るというのは専門家からも言われている。また、人との出会い(こんな風になりたい)によって、子どもの成長に繋がる。学校では先生だけが関わる大人であり窮屈な人生になる。最後に、複眼教育について、地域のお兄ちゃん、おばちゃんといった関係の中で、学びが深まっていく。子どもの周りを学生が取り囲み、更に大人、地域が取り囲んでいる状態が理想。
・感動体験、夢中になって取り組んでいることが大事。鎌倉のお寺体験を提供している。お食事の時にも音を立ててはいけなくて、自分が生きるためには他の命を頂いていることを学んでいる。
・なんで、協力してくれる大学生が増えていくのかについて、「大学生が大学生を集めること」が秘訣。大学生のネットワークを増やしていく。同じ年代の人の方が同じ年代の仲間を集めやすい。
・また、大学生が「自分がボランティアをやってあげている」という環境や感覚ではなく、「子どもに教えることで、子ども達からも学びを得て、自分も成長している!」という感覚が大事。つまり大学生を集めるのではなく、大学生が自然と集まる空気を作ることが大事。
・座禅も子どもと大人が一緒にすることが大事。お互い痛いのを我慢して頑張るし、大人でも辛いんだ!と分かることで、子どもは安心する。
・子どもの圧倒的な喜び、満足感があることで、大人は「てらこや」に行かせ続ける形になる。大人はそれを見て否定することができない。また、大学生は子どもたちのよい所(美点)を見ようと頑張る。例えば、『最初は梅干しが食べられなかったけど、頑張って食べることができたこと』を親にフィードバックして、その言葉に親は勇気づけられて、それで通い続けることになる。そうしてファンになる。
・全国に展開させることができたのは理由がある。青年会議所は全国700か所、大学775校、お寺7万7,000か所あり、その3つがあれば展開可能。活動を持続させるためには、お金をしっかりと回す運営が必要で、それは青年会議所の役割。お寺は場を提供。そして、子どもサポートは大学からの知見を使う。そのように、役割分担することで、てらこやの活動を全国に展開できるようになった。
教育事業を運営している私達にとって、大変示唆に富んだ学びが沢山ありました。
引き続き「鎌倉オンライン勉強会(木鶏会)」に参加して人間力や、その他多様な学びを深めていき、自分の人生や、松南志塾に活かしていきたいと思います。(^^)
鎌倉オンライン勉強会にご興味ある方は下記までご連絡ください。
kamakura.benkyokai@gmail.com(事務局宛)