お知らせ

「孫子の兵法に学ぶ必勝の心得」第17回松南志塾_綜學勉強会を開催しました!


2022/09/30

本学勉強

こんにちは、松南志塾の豊嶋です!

 

松南志塾のOB・OGである豊嶋(インターン7期)と松葉(インターン11期)で、「綜學勉強会」を学生や20代の方向けに、月に1回のペースで開催しております。

 

この勉強会の開催の背景・目的として、現在私と松葉が綜學院(東京・京都)で月に1回林英臣先生のもとで、松南志塾の原点でもある「綜學」を自主的に学んでいるのですが、そこでの学びや、自分たちが得た気づき等を、学生や20代の若い世代の方々に対して自分のことばでお伝えし、一緒に未来や社会を良くするために切磋琢磨し合いたい!!という思いからです。

 

そして9月27日(土)に第17回目を開催しました。

 

今回は主催者含め6名で開催することができました!!

 

ご参加の皆さま有難うございました!!

 

さて、今回のテーマは兵法で有名な孫子です。

 

①孫子とは?学ぶ意義

②孫子に学ぶリーダーの心得

③トップが大切にすべき5つのポイント

 

という構成で学んでいきました。

 

孫子の兵法とは?孫子の兵法を学ぶ意義

まず全体像のお話ですが、綜學で学ぶ主な中国思想は4つです。孔子、老子、韓非子、孫子。

その全体感を整理すると以下のような図となります。

あくまでも分かりやすくするためのイメージであり、明確に分類すること自体が目的ではないので、その点はご容赦ください。

 

 

孔子:人としてのバックボーンを養うもの。

老子:人と私の器量、懐の深さを養うもの。

韓非子:人をまとめるための知恵(法・術)

孫子:大切なものを守るために、負けないようにするための知恵。

 

これらをしっかりと学び、自分の血肉・知恵としていくことで、

バランスよく自己の人間力を高めていくことができると考えています。

 

孔子、老子、韓非子は前回までに学びましたので、それぞれ以下のブログをご参照ください。

孔子➾https://bit.ly/3Sc7E91

老子➾https://bit.ly/3DvFYI9

韓非子➾https://bit.ly/3ZkWuTu

 

 

次に本題となる孫子の思想(兵法)についてです。

 

まず孫子の兵法は、勝つための教えですが、それはむやみに争いを起こして勝つのではなく、先手必勝・事前準備の大切さを説いています。孫子の理想の姿は、『戦わずして勝つ』です。このような孫子の兵法は、数多くの偉人・先人も学んでいます。(諸葛孔明、武田信玄、徳川家康、吉田松陰等)

 

会社経営でも国家運営でも、やはりいかに負けないようにするかが重要です。

 

トップとして、やはり自分達の従業員、地域住民、国民の安全・生活を守る必要があります。簡単に負けてしまっては、大切なものを守ることができません。そういう意味において、特にトップに立つリーダーに関しては、孫子の兵法の教えは必須だと思います。

 

また、孫子の兵法では、『いかに負けないか』という話に留まらず、トップとしての心構え(威厳と慈愛の両方が必要など)についても教えてくれます。つまり、兵法とは、自分の身を修めるという意味に於て『人間学』となります。このような孫子の兵法を簡単にご紹介出来ればと存じます。

 

孫子の教え(孫子の兵法から学ぶリーダーの心得)

そんな孫子ですが、一体どんな言葉・思想を残しているのでしょうか。

勉強会では6つほど紹介しましたが、ここでは2つだけ紹介させて頂きます。

 

 

頭をクールにして「戦わずして勝つ」ための戦略を練る

▼言葉

怒りは復た喜ぶべく、慍(いか)りは復た悦ぶべきも、亡国は復た存すべからず、死者は復た生くべからず。故に明主はこれを慎み、良将は之を警(いまし)む。此れ国を安んじ軍を全うするの道なり。

 

▼現代語訳

・人間は怒っても、また喜びを取り戻せる。しかし、一回国が亡びると国家は戻らない。

・よって、主君は怒りに任せた戦争を慎む必要がある。

 

▼ポイント

トップは基本、「戦わずして勝つ」ことができるように、頭をクールにして戦略を練らなければならない。トップの判断は非常に重要。それにより、国家が滅亡する可能性がある。

 

このように、孫子はいたずらに戦いを興すのではなく、トップの判断1つで多大な影響を及ぼすのだから、やみくもに戦いに走るのではなく、頭をクールにしなければいけないと言っています。

 

次に、紹介するのが、孫子がリーダーに求める人間性についてです。

 

トップは威厳と慈愛の両方が大事

 

 

▼言葉

卒を視ること嬰児(えいじ)の如し、故にこれと深谿(しんけい)に赴くべし。卒を視ること愛子の如し、故にこれと倶に死すべし。厚くして使うこと能わず、愛して令すること能わず、乱れて治むること能わざれば、例えば、驕子(きょうし)の若く、用うべからざるなり。

 

▼現代語訳

・兵士(部下)を見ることは赤ちゃんを見るようである、よって危険な深い谷に一緒に向かうことができる。部下を見ることは我が子を見るようである。よって、トップ(将軍)と部下は一緒に死ぬことができる。ただし、手厚く部下を可愛がっていても用いることができない、愛しているが命令できない、部下が乱れても纏めることができないならば、それは甘やかされてワガママな子どものようであり、用いることはできない。

 

▼ポイント

トップは、自分の子どもを愛するように、部下のことも大切にしないといけない。(慈愛)

一方、人は甘やかしすぎてもいけない。叱るべき時には、厳しくすることも大事。(威厳)

➾小善は大悪に似たり。大善は非情に似たり。

(表面的な愛情はダメ。真の愛情が大事。真の愛情には一見厳しさがあるが、結果として相手を成長させていく)

 

このようにリーダー・トップとしての心構えについても述べられています。

 

トップが大切にすべき5つのポイント

最後にトップが大切にすべき5つのポイントも紹介いたしました。

 

 

トップは、『道・天・地・将・法』の5つを鑑みることが大切と説いてあります。これは軍事的な側面で孫子は言っておりますが、組織・会社経営・国家運営においても、そのまま当てはめながら置き換えることができます。

 

次回は10月は主催者都合でお休みとなり、11月26日(土)10時~11時30分で開催し、日本書紀を学んでいきます。こちらも大切な学びとなりますので、ぜひお気軽にご参加ください。

 

綜學は生きていく上で、自分の軸となる大切な学びだと思いますので、学生(高校生・大学生)や、20代の方はご自由にご参加下さい。また、周りの方で興味関心がありそうな方がいらっしゃいましたら、ぜひお声がけ頂けますと幸いです。

 

我々もまだまだ勉強の途中で未熟者ですので、引き続き真摯に綜學を学び、自分の人間力を磨きながら、少しでも自分の言葉で人に伝えられるように精進して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします!

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