さくらまつりを大事にする想いと胸の中の火種
2021/02/04
まちづくり
松南志塾の浜村(インターン6期生)です。
先日さくらまつりのミーティングを行いました。新型コロナウィルス感染症対策を徹底した上で、関係者の皆様には集まって頂きました。お集まり頂いた皆様、ありがとうございました。集まって頂いたのは助松自治会の皆様はじめ、会場を快く貸してくださった浜助松自治会の皆様、並びに毎年必ず出店してくださる住民の皆様です。
残念ながら、全員一致でさくらまつりは中止にすることになりました。
毎年桜の綺麗な季節に楽しみにしてくださっている方々には大変申し訳ないのですが、新型コロナウィルス感染症の拡大が止まる所を知らず、今でも人々の健康や命を脅かしている状況である以上、開催することはできないという判断になりました。
もくじ
予算ゼロの前例がない中で始まったさくらまつり
「助松公園は毎年綺麗な桜が咲くのよ、ここでさくらまつりでもやりたいわ」
ある方のこの一言でさくらまつりはスタートしました。もう10年も前のことです。
予算ゼロの前例がない中でのスタート。関わってくださる住民の皆様も「本当に出来るのかな」と半信半疑の中、みんなで知恵を絞って、みんなで汗をかいて準備を進めました。その結果、1000人規模の来場者が集まり大いに賑わいました。
写真は第2回開催の時のもの。私が学生の頃のさくらまつりの様子です。
市内を駆け巡り、協力者を集ったり、集客をして、とにかく仲間とともに動き回っていました。
「自分たちの街を自分たちでつくる」と思って行動してくださる住民の方を1人でも増やそうと、必死でした。あの時の経験があったからこそ、人として成長できたのだと社会人になった今でも思います。大切なことに気づかせてくれたさくらまつりは、私にとっても大変思い入れのある地域イベントです。
10年間住民に大事にされてきたさくらまつり
今回の会議ではとても嬉しいことがありました。
参加してくださった住民の方々から、「コロナで開催は難しいけど、来年こそは開催できるように次に繋がる行動をしたい」と言ってくださったのです。次に繋がる行動として、いろんな意見が出ました。
・桜の季節になったら、公園に俳句や短歌を飾ろう
・子どもたちにさくらまつりのポスターを描いてもらって掲示しよう
・複数の会場で、分散させてイベントを同時開催すれば良いのでは?
など。住民の皆様一人一人が今日までさくらまつりを大事にされてきたことが伝わってきました。
胸の中の火種は消えていない、新しい火を必ず起こす
上で載せた第2回さくらまつりの写真を見ると、コロナ禍以降、めっきりこういった光景が見られなくなったように思います。しかし、人との繋がりをつくるのが難しいこの時だからこそ、さくらまつりみたいな場が必要なのではと私は思います。
先日のさくらまつりの会議では、さくらまつりは中止に決まりました。しかし、住民の皆様の心には、「また桜の綺麗な季節にみんなで地域を盛り上げたい」という意思がありました。その様子をみて、私は消えかけていた灰の中に小さな火を発見した気分でした。その火の残りを見つめているうちに、私は、この残った火がいつか必ず火種になるだろうと思ったのです。
火種は新しい火をおこす。その新しい火はさらに新しい火をおこす。
そうやってまちは活気を取り戻していくと信じて。
来年こそ開催できるように、私たちはこの火を消してはなりません。
今年も必ず春は訪れます。
こういう状況であっても、少しでもまちが明るくなるように自分たちにできることはないかを考えて、行動していきます。