お知らせ

「武士道精神を学ぶ」第13回 松南志塾_綜學勉強会を開催しました!


2022/05/22

本学勉強

こんにちは、松南志塾の豊嶋です!

 

松南志塾のOB・OGである豊嶋(インターン7期)と松葉(インターン11期)で、「綜學勉強会」を学生や20代の方向けに、月に1回のペースで開催しております。

 

この勉強会の開催の背景・目的として、現在私と松葉が綜學院(東京・京都)で月に1回林英臣先生のもとで、松南志塾の原点でもある「綜學」を自主的に学んでいるのですが、そこでの学びや、自分たちが得た気づき等を、学生や20代の若い世代の方々に対して自分のことばでお伝えし、一緒に未来や社会を良くするために切磋琢磨し合いたい!!という思いからです。

 

そして4月23日(土)に第13回目を開催しました。ブログ更新が遅くなり申し訳ございません、、、!

 

今回は主催者含め(耳だけ参加含む)6名で開催することができました!!

 

お越しいただきました皆さま本当に有難うございました!!

 

今回は、山鹿素行先生と、鍋島藩の山本常朝の葉隠から「武士道精神」について学んでいきました。

 

 

 

山鹿素行先生は、江戸時代初期の兵学者であり、この頃はまだ戦国時代の雰囲気が残っていました。そのためサムライとして死ぬ覚悟が据えられている前提で、「武士としていかに戦うか、いかに勝つか」という兵法(山鹿兵法)を教えていました。

 

「いかに勝つか」といっても小手先のテクニックを教えているのではなく、例えば、

 

「大丈夫唯だ今日一日の用を以て極と為すべき也」

「立派な侍とは、今日一日できることを全力でやるものである、それが将来に繋がるのだ」

 

というように、サムライとしての心構え、在り方も教えています。

 

こういった先人の知恵は、今を生きる我々にとっても、色あせる事はありませんし、自分の人間力を磨き高めるためにも非常に大切になってきます。

 

その一方、佐賀の鍋島藩の山本常朝は、江戸時代中期の武士ですが、この頃は既に争いも少なく平和な世の中になっていました。

 

平和な世の中にあって、「サムライとしていかにあるべきか」ということが分からなくなってしまった32歳の若きサムライ「田代陣基(つらもと)」が、すがる思いで、鍋島藩(現佐賀)のサムライ「山本常朝(つねとも)」のところを訪れました。

 

余談ですが、自分と同じ年ですので、勝手に親近感がわいています、、(笑)

 

 

 

 

その山本常朝が、田代に語り掛けた内容を纏めたのが「葉隠武士道」です。

 

江戸時代も中期に入り、平和な世の中となり、サムライ精神が失われつつある時代において、「サムライであり続けるため」の学び、己を磨き鍛えるための教え、つまりは武士としての修養書が葉隠になります。

 

山本が、田代に語り掛けた内容は、武士としての在り方、心構えにとどまらず、様々な人物に対する論評も含まれておりました。そのため、山本が「自分が死んだ際には燃やすように」、つまりは「自分の話した言葉を隠せ」ということから、「葉隠」と呼ばれるようになったとも、一説では言われております。

 

話を戻しますが、特にこの葉隠武士道は、サムライ精神を呼び戻すためのアツいメッセージが込められているため、志・情熱もなく、ただ流れに身を任せて生気なく生きている人にとっては、魂を揺さぶられるような思いがする内容です。

 

一部抜粋して、山本常朝の言葉をご紹介します。

 

(実際の言葉)

・七生迄も鍋島侍に生まれ出で、国を治め申すべき覚悟、胆に染み罷(まか)り在るまでに候。一口に申さば、御家を一人にして荷(にな)ひ申す志、出来申す迄に候。同じ人間が誰に劣り申すべきや。

・惣じて修行は大高慢にてなければ役に立たず候。我一人して御家を動かさぬとかからねば、修行は物にならざるなり。

 

(現代語訳)

・何度(七生)生まれ変わっても、毎度鍋島侍に生まれて、国を守っていく覚悟が肝にまでしみわたっているだけである。この国を自分1人で担っていく志ができているまでである。(過去の偉人も)自分も同じ人間として生まれているのに、何が劣っていようか。

・修行は、大高慢でなければ役には立たない。自分1人で我が国(日本)を動かそうと思わないと、修行は役に立たないのである。

 

このような内容から、山本常朝の、日本人として、サムライとしての気概・情熱・志が感じられます。

 

また、彼が言うには、自分1人でも日本を守ろう、変えようという気概(大高慢さ)がないと、学問を学んだところで、修行をしたとろこで何の役にも立たない、ということです。

 

何か大切なものを守ろう、守るために変えようという気概、信念、志、情熱。そういうものがあってようやく、学問(人間学)や、日々の自己修養(修行)が意味をなすようになるということですね。

 

まずは志を立てること、自分1人でも、地域社会や日本を変えようと発奮することからすべてが始まると改めて感じさせられました。

 

松南志塾の志は、「志で人も社会も変えていく」ですが、やはり1人でも多くの志をもち、それに生きるリーダーを多く生み出していくこと、特に混沌とした世の中においては重要になると改めて感じました。

 

次回は5月28日(土)10時~11時30分で開催し、次は孔子と論語について学んでいきます。ぜひお気軽にご参加ください。

 

綜學は生きていく上で、自分の軸となる大切な学びだと思いますので、学生(高校生・大学生)や、20代の方はご自由にご参加下さい。また、周りの方で興味関心がありそうな方がいらっしゃいましたら、ぜひお声がけ頂けますと幸いです。

 

我々もまだまだ勉強の途中で未熟者ですので、引き続き真摯に綜學を学び、自分の人間力を磨きながら、少しでも自分の言葉で人に伝えられるように精進して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします!

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